下部消化管内視鏡検査とは
下部消化管内視鏡検査とは、スコープを肛門から挿入し、肛門から盲腸までの下部消化器官を観察する検査です。幅広い病気の診断が可能なだけでなく、検査中に組織採取をして病理検査を行ったり、大腸ポリープを発見した際は、その大きさや個数によりますが、その場で除去手術を行う事が出来ます。下部消化管内視鏡検査は非常に正確性が高く効果的な検査ですが、検査のための下剤服用や羞恥心からネガティブなイメージが先行し、検査に踏み出せない方が多くいるのも事実です。当院では、少しでも多くの患者様にストレスなく下部消化管内視鏡検査を受けて頂き、病気の早期発見・治療に繋げるために以下のような様々な工夫を施しております。
当院の下部消化管内視鏡検査の特徴
①鎮静剤を使用した下部消化管内視鏡検査
当院では鎮静剤を使用した下部消化管内視鏡検査を実施しています。患者様に合わせて鎮静剤を使用し、できるだけ眠れるような状態で下部消化管内視鏡検査を受けていただけます。また、鎮静剤を使用することは検査の品質にも繋がります。鎮静剤を使用することで患者様の体の力が抜け、観察自体をスムースに行う事が可能となります。下部消化管内視鏡検査に不安がある方はご相談下さい。
②患者様が服用し易い下剤を使用
下剤はその味や服用量から患者様が下部消化管内視鏡検査に対してネガティブなイメージを持つ要因の1つとなっています。当院では、下剤が原因で検査の機会を逃してしまう患者様を減らすため、患者様にとって服用し易い下剤を使用しています。通常下剤の服用量が約1.5ℓであることが多く、味も決して飲み易いとは言えません。しかし当院で使用しているピコプレップという下剤は150mlを2回に分けて飲むだけで、味もオレンジジュースのような味で非常に飲み易い事が特徴です。下剤に抵抗がある方でも安心して検査を受けて頂けます。
➂お腹が張らない、吸収されやすい炭酸ガスの使用
下部消化管内視鏡検査の際はヒダやシワがあり、大きく曲がっているため腸を丁寧に観察するために、送気して腸を膨らませながら観察します。通常は空気を送るため検査後もお腹のハリが残ってしまいます。当院では空気の200倍吸収が早い炭酸ガスを使用し、検査後に患者様が感じるお腹のハリを軽減できるよう工夫しております。体内に吸収された炭酸ガスはCO2となり自然に呼気として排出されますのでご安心下さい。
④専門医が対応
当院では、消化器内視鏡専門医、消化器病専門医である院長が内視鏡検査を行っています。豊富な経験で培った高度な技術や知識を持ち、高精度な内視鏡検査を行っております。より多くの患者様にストレスなく検査を受けて頂けるように心掛けております。
⑤土曜日も受けられる
ビジネス街に立地する当院では、多忙なため平日の受診が困難な方にも検査を受けて頂ける様、土曜日の検査を行っています。時間的制約により検査の機会を得られない患者様にも寄り添い診療を行っています。午前中の検査となるため、下剤服用など注意点がございます。ご予約時にご確認願います。
選べる大腸カメラ検査
大腸カメラ検査は保険が適用されます。それ故、どこでも同じ検査を行っていると思われがちです。実際に多くのクリニックでは特に変わらない検査を実施されることが多いです。
当院では、より多くの皆様に不安や抵抗なく検査を受けて頂けるように、「痛み」「時間」「下剤」の配慮した3種類の大腸カメラ検査を提供しています。
ご希望の検査をお選びください。
※全ての大腸カメラ検査において鎮静剤の使用が可能です。
①スタンダード大腸カメラ
通常の大腸カメラ検査です。当院では通常の大腸カメラでも鎮静を使い苦痛を軽減して検査を受けて頂くことができます。
また、下剤の味や量にもこだわり、患者様が飲み易い下剤をご用意しております。
※「事前の診察」「検査」の2回クリニックに来院して頂く必要があります。
②スマート大腸カメラ
大腸カメラ検査は最低でも「事前の診察」「検査」の2回クリニックに来院して頂く必要があります。
スマート大腸カメラでは事前受診をオンライン診療で済ませることができる便利な検査です。お仕事で忙しい方などで通院回数を減らしたい方にオススメです。
※オンライン診療による事前受診をご希望される場合、オンライン診療サービスのcuron(クロン)もしくはLINEドクターを選択していただき内容に沿ってお進みください。
③モーニング大腸カメラ
午前中に検査が終了し、午後にはお仕事や私生活に戻ることが出来ます。お仕事が忙しくなかなか一日休めないという方におススメです。
※午前中の検査となるため、下剤服用など注意点がございます。ご予約時にご確認願います。
こんな症状はありませんか?
- 下痢や便秘が続いている
- 血便がでた
- 以前に比べて便が細くなった
- 便潜血検査で陽性の診断がでた
- 貧血症状がある
- 便秘や下痢の便通異常と一緒に発熱の症状がある
- 家族に大腸がんを発症した方がいる
- 急な体重減少がある
上記の症状に心当たりのある方は下部消化管内視鏡検査の受診をおすすめします。下部消化管内視鏡検査を受けることで、下部消化器官に関する疾患の詳しい診断や治療ができます。大腸癌などのリスクの高い病気の早期発見に繋がる場合もあります。些細な症状でも放置せずに当院までご相談ください。
下部消化管内視鏡検査の流れ
1事前診療と検査ご予約
下部消化管内視鏡検査を受ける際は、事前の診察が必要です。その上で検査のご予約となります。検査前日、当日の休薬についてご説明致しますので、普段お薬を服用されている方は、お薬手帳や飲んでいるお薬をご持参下さい。事前診察後、看護師より前日の食事制限や下剤の服用方法、検査後の制限事項について説明させて頂きます。
2検査前日
事前診察の際に、休薬や服薬の指示をうけた方は、その指示に従ってください。前日の朝食・昼食・夕食は腸管に残りやすい食事は避け、できるだけ消化のよい食べ物を摂ってください。食事については事前診察の際に詳しく説明させて頂きます。検査前は絶食していただきます。検査の時間により絶食を開始する時間は異なります。飲み物は、透明で糖分を含まない水や薄いお茶でしたら飲んでいただけます。
3検査当日
検査当日の朝、ご自宅で下剤を服用していただきます。食べ物は絶食、飲み物は透明で糖分を含まない水や薄いお茶のみとなります。
4ご来院
検査時間の10分前にはご来院下さい。便の状態を確認し、当院でご用意した検査着に着替えていただきます。
5検査
腸の洗浄が完了したら検査室までご案内致します。全身の状態を確認した後、鎮静剤を注射し、半分眠ったような状態で検査を行います。検査中に大腸ポリープが見つかった場合は、同時に切除することも可能です。検査時間は、約30分程度で終わりますが、腸の形状や長さによって個人差があります。
6検査終了
鎮静剤を使用した場合は、検査終了後リカバリールームでお休みいただきます。30~60分程度お休みいただき、全身状態を確認した後、着替えていただきます。
7検査結果の説明
検査の結果について、医師から丁寧にご説明いたします。組織採取をした場合は結果がでるまで10日程かかりますので詳しい結果説明は後日となります。
8ご帰宅
検査後、1時間は飲食をお控えください。前日からの食事制限や下剤の服用により身体が低血糖を起こしやすい状態になっています。積極的に糖分を摂取して頂くようおすすめいたします。また、当日は飲酒や激しい運動はお控えください。
【検査中に大腸ポリープ切除を行った場合】
大腸ポリープ切除を行った場合は食事制限がございます。当日は豆腐やゼリーなどの消化の良いものをとるようにして下さい。翌日に腹痛や出血がなければ、少しずつ消化のよいものから食べ、数日かけて普段通りの食事に戻していただきます。また、ポリープ切除後1週間は飲酒や激しい運動を控えていただきます。
下部消化管内視鏡検査で発見される可能性のある病気
以下のような病気の診断をすることが出来ます。
- 大腸ポリープ
- 大腸癌
- 虚血性大腸炎
- 炎症性腸疾患
- 大腸憩室症
- 内痔核
など
下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ検査)の費用・手術費用
※この表は横にスクロールできます。
保険:1割負担 | 保険:3割負担 | |
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下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ) 【観察のみ】 |
2,000円程 | 6,000円程 |
下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ) +生検+病理組織検査 |
3,000~5,000円程 | 9,000~15,000円程 |
下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ) +ポリープ切除+病理組織検査 |
7,000~10,000円程 |
20,000~30,000円程 |
※金額は概算になります。事前検査分(血液検査等)は含まれておりません。
※大腸ポリープを切除すると「内視鏡手術」として生命保険の還付金がおりる場合があります。生命保険や医療保険に加入されている方は、保険会社にご確認ください。注意:診断書発行料金がかかります(5,500円)